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東京都中野区を拠点に活動中。 2002年よりFESN(カメラマン) 2008年よりDiginfo(映像編集) 2009年より理学療法士養成校に入学

フィジセラBlog

2011年2月7日月曜日

夏目漱石「こころ」

今日、久しぶりにお風呂で手にした本は、漱石不動の名版「こころ」

僕は本を読む時、印象に残ったところや、格好良い文章があった時には付箋やページを折って、近くにペンがあれば線を引く。

付箋のついたページをめっくた場所は先生からの手紙の場面。
以前にもこの場面をここで書いたような気がする。

「私は冷ややかな頭で新しい事を口にするよりも、熱した舌で平凡な説を述べる方が生きていると信じています。血の力で体は動くからです。言葉が空気に波動を伝えるばかりでなく、もっと強い物にもっと強く働き掛ける事ができるからです。」

初めて読んだ時、漱石らしくない文章だと思った。
現実的な比喩を使うわりに、導き出した答えが曖昧だ。
はっきりと何を言いたいのか分かるのに、言葉の影が抽象的過ぎる。

何度かこの本を読んでわかった事は、この文章は先生自身を表している。
自分の過去を消化出来ていないが、後世に伝えるものはある。
伝えなければいけない事がある。
それがあくまでパブリックではないと言う事が、先生を苦しめている。

人は不完全
その中から絞り出した文章は、荒削りで力強い。
そして、共感できる。

傷つく事を恐れずに、人に思いを伝える。
今までの、これからの課題。
海は黒いけど太陽には負ける
闇は光には絶対に勝てない

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